第4章  脳に爆弾抱えたままの復職は無理。~脳血管動脈瘤の治療

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第4章より抜粋

右鼠径部に局所麻酔。左内頚動脈にカテーテルが到着。造影剤注入。今回は、網膜に細い光の束が焼き付く。カテーテル内をワイヤーが通過する時、喉頭と延髄の間あたりからシュルシュルと音がする。自転車のブレーキワイヤーの中身を引き抜く音に似ている。ワイヤーを動脈瘤で丸める時は、こめかみの奥でキュルキュルと音がする。柱と梁が軋む音、乾燥した木材が擦れる音に似ている。そのほかカテーテルの動きに応じて泡沫音もする。体内深部で発生しているので、骨伝導によって聞こえる微かな音であった。麻痺が怖いので、術中ひたすら、右手指を動かしていた。処置が終了し、「順調にコイル塞栓できました。写真を楽しみにしてください。」と言われて安心した。

著者の回想 左大動脈瘤の処置は、右脳出血を起こした私にとって怖さがありました。しかし、脳内に爆弾を抱えたままの社会復帰のリスクが大きいと判断し、決断しました。開頭手術だったら躊躇したと思います。